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2011年10月3日月曜日

ゴールデンプリンセス号-アラスカクルーズ5(2011年9月21日)

第5日目 2011年9月21日(水) Glacier Bay(グレーシャーベイ)航海


 本日は、いよいよアラスカクルーズのハイライトであるグレーシャーベイの航海です。グレーシャーベイは氷河が多数流れ込んでいる湾ですが、湾全体が国立公園に指定されていて、1日に2隻までしか大型クルーズ船が入れないとのことです。そのうちの1隻に乗船しているのはうれしい限りです。

 朝7:00頃からグレーシャーベイに入るということなので、6:00には起床して、朝食を済ませました。天気はあいにくの雨。外は何となくガスっている状況です。湾に入ると国立公園のレンジャーが乗船してきて、様々な情報を流してくれるほか、質問などにも答えてもらえます。そのレンジャーステーションは7時過ぎには開設されました。一番のメインとなるマージェリー氷河には9:30頃に到着とのことで、我ら二人も用意をしました。我らのキャビンには窓はありますが、視界は十分でなく、窓も開かず、何といってもテラスがないので外に出られません。したがって、デッキから見るしかありません。日本で調べた際の写真などでは結構デッキに人が出ていたので、この日も、「早めに用意していい場所を確保しなければ!」と意気込んでおりました。
 まず服装ですが、外は雨で冷たい風が強く吹いております。なので、長袖シャツの上にカーディガン、フリースを着て、ホッカイロを忍ばせた上、山用の雨合羽を上下(下はズボンタイプ)着こみました。更にマフラーで首元を覆いました。手袋があった方がよいのですが、カメラの扱いができなくなるので、手袋はやめました。奥さんのお久はしていましたね。さらに、船側が毛布を貸し出していたので、それも借りました。結果的には、それでも長時間外にいると寒くなってくるくらいでありました。
 正直いって、上下の雨合羽を着込んだカップルは我ら二人だけだったように思います。また、混むと思って早めにデッキ入口の席を確保したりしましたが、テラス付きの部屋が8割を超えるこの船で、かつ年齢的にも高齢者が多い乗客層ということもあり、結果的には全然混みませんでした。雨が降っていたのもあると思います。なので、氷河に着いてから用意しても全然OKという感じではありました。しかし、上下の雨合羽は、こんな悪天候の中でも外に出てしっかり氷河を見ようという意思の下では非常に役立ったと思っています。山では着たことのない合羽でしたが、海で非常に役立ちました。

 さて、船はマージェリー氷河に近づきます。海には氷河が崩れたものでしょう、小さな氷が無数に浮かんでいます。遠くからでも氷河が見えてくると、心が躍ります。ジュノーでメンデンホール氷河を遠目に見たときと同じ興奮に包まれました。氷河に向かう湾の両側はかつて氷河が削り取った断崖絶壁が続き、氷河から溶け出た水が無数の滝となって海に流れ込んでいます。人の手が入っていない完全なる自然のままの風景です。天気が悪くてガスっているのが残念でなりませんが、それでも非常に印象深い、いい風景でしたので、これで晴れていたらすごいことになっていたことでしょう。


 どどーん。写真がマージェーリー氷河(Margerie Glacier)です。テレビや写真で典型的氷河として何度も見たことがあるような気がしますが、やはり生は違います。これがメイン中のメインです。ここで船は約1時間ほど停泊しました。船の右側船室の方と左側船室の方がどちらも見られるように、30分くらいで右向きと左向きが逆転します。我らはデッキから見ているので、1時間ずっと見ていられます。ずっと見ているとたまに氷が崩れ落ちます。その際、雷のような音が響きます。どこかに書かれていたウンチクによれば、氷の中に数万年閉じ込められていた空気が氷の崩れによって吐き出される際の音だとことです。これは聞いた人でないと全くイメージ不能でしょうね。やはり生が最高です。おそらく一生に一度。ここのこの1時間しか見られないであろう風景を堪能させていただきました。しかし、まあ、ずっと外にいると寒いです~。適度に船内に避難する必要があります。

 グレーシャーベイとは言っても、停泊して見る氷河はこの氷河だけです。このマージェリー氷河の隣にグランド・パシフィック氷河(Grand Pacific Glacier)がありますが、岩を削りに削ってきたという感じで、真っ黒けの氷河です。マージェリー氷河とともに停泊中にじっくり見れるのですが、正直見ていてきれいではありません。

 1時間後、マージェリー氷河ともお別れです。この後船は、Lamplugh Glacier という氷河の前を通過しますが、通過するだけです。あとは、グレーシャーベイの風景を楽しむというのがこのグレーシャーベイ航海です。しかし、今回は天気が悪すぎました。基本的にマージェリー氷河から離れてしまうとそれで最後でした。というわけでグレーシャーベイは午前中で終了。

 お昼はAlaska Buffet と銘打たれ、お寿司も出ました。サーモンとクラムチャウダーのようなスープも出ました。お寿司は、一応わさびと醤油付きですが、味は・・・・まあ形が寿司っぽいだけでも頑張ったと讃えておきましょう。


 午後からは天気もさらに悪くなり、どうも途中から乗り込んだレンジャーは下船できなくなったようです。
 そして、キャプテンからの不幸の連絡が突然放送されました。なんと、悪天候のため明日の寄港地であるケチカンへの寄港をキャンセルするというのです。添乗員さん的には「抜港」と言って、結構珍しいことのようです。低気圧の位置との関係のようですが、ケチカンに寄港しようとすると荒れた海域を進むことにもなり、キャプテンの判断でキャンセルが決まったようです。まあ、天気には勝てません。代わりに、4番目の寄港地となるカナダのヴィクトリアへの寄港時間が、当初19:00に到着予定でしたが、12:00には到着ということになりました。これまでは寄港してもちょっと散策するくらいだなあとノーマークだったのですが、12時に着くのであれば、本格的な観光を考えなければなりません。ヴィクトリアにはブッチャートガーデンという有名な庭園がありますが、どうもそこにも立ち寄れそうです。
 なので、ヴィクトリア観光を計画してみることにしました。船のエクスカーションもあるでしょうが、せっかくの海外旅行なので、いつものように自力手配で周ってみたくなったのです。

 ヴィクトリアの基本的な情報については、船に持ってきていたFORDOR'Sのアラスカガイドブックにも出ていましたが、もう少し詳細な情報がほしく、船のインターネットカフェに行きました。ちょうど、この日の16~18時はインターネットがいつもの半額で使えるキャンペーンをしていたのです。こういうお得情報はいつも奥さんのお久がなぜか知っています。早速、ググりました。船のインターネットは衛星回線らしく異様に重たいです。それでもダウンタウンから出ているブッチャートガーデン行きのバスがあること、金額、出発時刻などをメモりました。ここではプリントサービスはありません。ちょっと検索しただけですが、重いため25分くらいかかってしまい、初回の登録料込みで13ドルほどかかりました。半額サービスでこの値段なので、通常であれば23ドルほどかかる計算です。めったやたらにwebサーフィンなどできない値段です。もっともバリューパックのように何時間でいくらという割安パックもありました。我らのやったのは完全従量制の料金なので、本格的にやろうと思えばもう少しお得にはできると思います。
 このインターネット情報に加え、奥さんのお久がインターネットカフェに併設されている船の図書室でFORDOR'Sが出しているヴィクトリアのガイドブックを見つけてくれました。船の図書室の本は何の貸出手続きも不要で持ち出し可になっており、借りていくことにしました。船の中では自由に閲覧ができるのです。ただし、本にはタグが貼ってあって、船の外に持ち出そうとすると出口で警告音がなるそうです。
 また、図書室ではテーブルゲームの貸し出しもしています。この日のように、航海日になるとやることがなくなるので、乗客はあっちやこっちでトランプをやったりボードゲームみたいなものをやっているのをよく目にしました。図書室から借りていって遊ぶのも一興と思います。我ら2人もJengaという積み木崩しのようなゲームを借りてオープンカフェのテーブルでやりました。我らはやったことがなく、箱にルールも書いていなかったので適当にやり始めたのですが、アメリカ人で子供の頃やったことのある人が多いらしく、親切にルールを教えてくれる人がいたり、声をかけてくれる人が多く、楽しい暇つぶしになりました。

 その他寄港地キャンセルに伴って、さすがJTBと思えることがありました。ヴィクトリアの時間が増えたことで、添乗員さんが早速東京やバンクーバー支店と連絡を取り合い、ヴィクトリアでのJTBオプショナルツアーをセットできないかと動いてくれたことです。まあ、我ら不良二人は、それでツアーがセットされたとしても参加はしなかったでしょうが、さすがこういう時はパワーがあるなあと感心しました。ただ、このオプショナルツアーは、結局ヴィクトリアへの到着時間が確定していないということでセット取りやめとなってしまったようです。

 さて、この日のディナーはいつものダイニングではなく、「サバティーニ」というイタリアンレストラン。この船では、通常のダイニングとは別に、席のカバーチャージを20ドルほど取られる(カバーチャージを払えば料理は無料、飲み物有料)レストランが2つあり、一つはこのイタリアンレストラン、もう一つはステーキレストランです。この日はJTBツアーの予定の一つとして予約が入っていました。いつもは別行動ばかりとっている不良の我ら二人も、この時ばかりはとちゃっかり参加です。いつもどおり前菜とメインを注文しましたが、今回は前菜とメインの間に自動的にパスタが入りました。パスタといってもラビオリをみんなでシェアするというものなので、量はそれほどありません。小生はグリーンサラダと仔牛の骨付き肉+デザートを食べました。お肉はすごくおいしかったです。

 食後は、ゴールデンプリンセス号のダンサーによるMotor Cityというショーを見に行きました。奥さんのお久の解説によれば、Motownというレコード会社のヒットソングメドレーみたいなもんだととのこと。歌と踊りのショーです。こういうのもあるんだーというのがとりあえずの感想。
 続いて、ゴールデンプリンセス号のスタッフ(厨房スタッフやウェイターなど)による歌などのショーを見に行きました。こちらはもちろんプロではないので学芸会のような感じですが、乗客も一生懸命がんばるスタッフに温かい拍手を送りました。楽しかったです。






(閑話休題) 
 我らの部屋を担当したスチュワードのマルコは、いつも朝食中と夕食中に部屋の掃除をしてくれました。多くの部屋を担当しているため、廊下などで作業中のマルコと会うことも多いのですが、いつ会っても超ハイテンションで、「ハロー!」とあいさつしてくれました。しかも、多くのお客がいる中、いつも名前まで間違わずに呼んでくれて、顔と名前の一致力はすごいと思いました。そして、そうやって徐々に慣れてくると、部屋にあったお久の眼鏡や腕時計も使って、ベッドの上に写真のようなゾウさんを作ってくれる茶目っ気もありました。こういうのがいーですねー。
 
 

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